赤い羽根 ポスト・コロナ社会に向けた福祉活動応援キャンペーン

赤い羽根 ポスト・コロナ社会に向けた福祉活動応援キャンペーン

居場所を失った人への緊急活動応援助成 第7回

(2023年4月から2024年3月まで実施)

 

「LGBTQのための相談・集まりやすい居場所事業」助成のお礼

 

LGBTQ当事者は、生活圏内で同じような人に会う機会がほとんどありません。ロールモデルが身近におらず、どう生きていくのか悩みます。そのため、これまで、似たような人々が集まる月1回程度の居場所事業が各地にでき、普段は隠している自分を出せる場が少ないなりにあり、ネット上でも様々交流がありますが、身近な場所では、自分のセクシュアリティを含めて生活していくことが困難なままです。そこで、LGBTQが相談しやすい集まりやすい場所を設定しました。

  1. LGBTQの若者へのLINE相談
  2. LGBTQ当事者や家族、支援者に向けた個別相談
  3. LGBTQ当事者への居場所
  4. LGBTQ当事者や家族への法律相談

を行いました。

 

LINE相談は延べ210人、個別相談108人、法律相談8人、居場所事業64人の利用がありました。居場所事業においては、参加者から希望のあったテーマを設定し、40歳以上の会やLGBTQで子育てしている人、LGBTQ就労移行支援、トランスジェンダーの婦人科教室、25歳以下のユースの日を行いました。居場所ではテーマに関心がある人が集まることで、気持ちを共有できたり、必要な情報を届けることができ、孤立の軽減につながりました。参加者からも「一人でないと思えた」「ネットだけでは得られなかった情報が得られた」と声があがりました。

 

個別相談、LINE相談、居場所事業には、LGBTQ当事者の経済的不安、自殺念慮、不登校の相談、親御さんからのご相談が多数あり、それらに応じるため体制を整える必要性を感じました。LGBTQにとって身近な周囲の人々の理解は欠かせません。周囲の人も支援をすることで社会的孤立の防止や解消になると感じました。特に保護者の方と当事者が同時に相談できるところがほとんどないため、孤立の解消には、双方に情報が必要であり、一人ではないと思える場所が必要です。そのため、今後は、保護者の支援についても取り組んでいきたいと計画しています。

 

寄付のおかけで、支援の届きにくいLGBTQの若者や障がいのある人など複合的な悩みのある人々への相談が実施できました。また、赤い羽根という安心感で相談しやすかったと思います。ありがとうございました。